Genocide
集団殺害、ジェノサイド、民族・人種・宗教集団などの計画的抹殺
源流
Genocide: ある「種類・血筋・集団」を、根から断ち切るように消し去ろうとする光景。
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集団の同一性 + 計画的暴力 + 存在の抹消 = ジェノサイド
深層理解
Genocide は、単なる「大量殺人」ではありません。核心は 人を多く殺すこと ではなく、ある集団を その集団であるがゆえに 消し去ろうとする意図にあります。つまり標的は個人ではなく、個人の背後にある 民族・人種・宗教・国民的集団としての存在 です。
語源的には、ギリシャ語系の genos「種族・血統・民族」と、ラテン語系の -cide「殺すこと」が結びついた比較的新しい語です。第二次世界大戦期のユダヤ人虐殺などを背景に、法学者 Raphael Lemkin がこの概念を広めました。したがってこの語には最初から、犯罪を名づけ、世界に認識させ、法的に裁くための 道徳的・法的な重み が宿っています。
現代用法では genocide は、殺害そのものだけでなく、集団の出生を妨げる、子どもを強制的に移す、生活条件を破壊して集団を存続不能にする、といった行為にも関わります。ポイントは 破壊の意図 です。銃や刃物だけでなく、飢餓、強制移住、文化の断絶も、集団の未来を奪う装置になり得ます。
Massacre「虐殺」は一度の大量殺害に焦点があり、ethnic cleansing「民族浄化」はある地域から集団を追い出すことに焦点があります。一方 genocide は、より根本的に その集団の存在そのものを消す という概念です。だからこの語は政治的にも法的にも非常に強く、軽く比喩として使うべきではありません。
この単語の深層には、人間が他者を「個人」ではなく「消すべきカテゴリー」として見るとき、暴力が制度化されるという恐ろしさがあります。Genocide とは、憎悪が行政、軍事、言語、教育、宣伝と結びつき、ひとつの集団から 過去・現在・未来 を奪う行為です。